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心理指導担当職員のぼやき VOL.33 ~保護者会を開催しました~ 札幌市東区 児童発達支援・放課後等デイサービス てとり・てとりキッズ・てとりplus

令和7年5月23日(金)の保護者会へご参加された皆様、足を運んでいただきありがとうございました。
保護者会では、『自己コントロール』をテーマに、理学療法士の西田と、臨床心理士・公認心理師の松本から、心と体の面から育ちを考えてみました。はじめに、【からだ編】として、西田より東洋医学の観点から、『氣』とは何か、『氣が巡らない』状態がなぜおこるのか、どうしたら『氣』の安定を図ることができるか、実践や家庭で出来る取り組みが紹介されました。特に体幹の育ちが重要であり、体幹を育てるためにも、積極的五感を感じに外へ出かけてみてはどうかと講話がありました。
次に、【こころ編】として松本より、自己抑制機能に関して、行動療法的な観点から話題提供がありました。自己抑制に必要なのは『遅延強化耐性』という「あとで。」の報酬を期待できるようになること、抑制させることに一貫性があること、自分の行動に対して言語的な説明ができるようになることが大切であることが話され、「~しない。」ではなく、「~しよう。」と前向きな声かけや、信頼関係の構築のために共体験を重ねていくことが重要であることを示しました。
質疑応答では、保護者だけではなく、職員からの質問も飛び出し、出る質問に対して「分かる。分かる。うちもそう。」と声に出して頷いていらっしゃる参加者や、「あー。そうそう。」と自分の子育てを振り返っている様子も伺えました。
最後に、小グループに分かれて、話題提供を受けての情報交換会をしました。日常生活における出来事を、「みなさんどうしていますか?」と共有できる時間となりました。特に、インターネットでの動画視聴や、ゲームの使い方に関しての困り感があったり、実年齢相応に求められる身辺整理を「面倒くさい。」という理由から他者に任せたりすることに困っているといった話題があがっており、「少し、今我慢してやるべきことをやれば、あとは自由なのに…。」「私たちの自己抑制も試されている気がして、毎日戦っています。」といった話が聞くことができました。
保護者会は、「子育てをする。」という同じ目的を持った者同士の、相互的援助をする面もあります。自分の感情や思いを相手に話すだけでも、「よし。頑張ろう。」という思いになる時間になっていただければ、開催者としてはこれ以上に喜ばしいことはございません。次回は、9月26日(金)に就学前や低学年向けの保護者会を開催いたします。高学年、中高生向けの保護者会は、11月21日(金)です。
てとり 心理指導担当職員
松本